座禅(止観)体験
西国三十三所観音霊場、第十四番札所の観音堂客殿での座禅(止観)体験。心がまえ・作法を分かり易く指導します。
所要時間 | 約45分~60分 |
募集人数 | 3名~100名まで(100名以上は入れ替え制で対応可) |
場所 | 観音堂客殿 |
料金 | 1,000円 |
※初心者の方でも安心して参加できます。座り易い服装でご参加ください。
体験への旅立ち
座禅(止観)とは
座禅といえば禅宗と思っておられる方も多いのではないでしょうか。ところが、禅の起源は天台宗にあります。中国天台山(淅江省)において天台宗を開かれた天台大師智顗(538~597年)の『小止観』や『摩訶止観』といった著述は、座禅の作法を具体的に論じた仏教史上初めて集成された瞑想修行論の古典的名著として知られています。ことに『小止観』は禅の作法書として、今日に至るまでこれ以上の指導書はないといわれるほど宗派を越えて大きな影響を及ぼしました。そこから天台宗では、座禅のことを「止観」とも呼び、たいせつな修行法の一つとして重視しています。
座禅(止観)の勧め
静寂につつまれた三井寺の境内。日常の喧騒を離れて、普段は忙しく過ぎて行く時間を忘れ、清澄な空気のもと、ゆっくりと深い呼吸を繰り返しながら心の声に耳を澄ませてください。心と向き合う静かなひとときは、心と体をリセットする充実した豊かな機会となることでしょう。一度体験されたら、帰られてからもご自宅で毎日少しづつでも静かに座ることを続けてくだされば幸いです。
三井寺の座禅(止観)
智証大師のお姿にならう
三井寺の座禅(止観)は、天台の『小止観』に依拠していますが、とくに当山では、三井寺の祖師・智証大師円珍(814~891年)のお姿そのままに同じ姿勢で座るよう教えられています。当山には国宝に指定された智証大師像(御骨大師像と中尊大師像の2躰)が秘仏として廟所にまつられています。ことに御骨大師像は、寺伝によると智証大師の晩年から制作がはじめられ、大師の遺言に従って遺骨が像内に納められています。以来、三井寺では、このお像が智証大師のご生前のお姿そのままであると伝承し、座禅(止観)をするときも智証大師のお姿にならって座っています。
その特色とは
三井寺の座禅(止観)には、伝統的な作法のなかに智証大師のお姿にならい、通常の座禅の場合とは異なってたところがあります。
その第一が、手の印相の違いです。ふつう座禅では、左手の掌に右手の掌を重ね、左右の親指を支えあうように合わせます。この形を一般に「法界定印」といいますが、三井寺の場合は、左右の親指の先を合わさず、少し開いて指先が接しないようにします。この印相ですと、少しでも心が乱れたり、あるいは睡魔におそわれると印相が保てなくなりますので、この姿勢は智証大師が苦行をされている姿である伝えています。
第二の相違点は、足の組み方です。ふつう座禅では、両足を重ねて組む「結跏趺坐」(けっかふざ)という座り方をしますが、当山では智証大師にならって右足がだけを重ねる「半跏趺坐」(はんかふざ)で座ります。
その他、背筋をまっすぐに伸ばし、目を閉じずに半分開いた「半眼」にし、気息を整え、無念無想になることは、一般の座禅と同じです。
体感・発見への扉
新しい扉を開く
仏教は日本の歴史・文化の根幹となってきました。その思想、行儀や修行は、現在でも祭礼や年中行事をはじめ日本人の生活のあらゆる分野に息づいています。
この度、三井寺からご案内する山伏体験や座禅、写経などは、長い歴史が培ってきた日本の文化・伝統にもとづくものばかりです。ぜひとも、これらの体験を通じて、自分を見つめ直し、新しい自分の可能性を見出すきっかけにしていただけば幸いです。
体験を希望される方へ
そもそも仏道修行は、仏の教えを体得しようとする熱意と心構えが肝要で、ときには専門家による特別の修行も必要とされますが、究極的には日常生活のひとつひとつが仏道修行そのものであると考えています。その意味でも修行の方法は人さまざま、坐禅するもよし、心静かに読経や写経をするもよし、あるいは一人深山に登るのもよし、その厳しさや深さにも様々ですが、その人の境遇にあわせて、今できることを実践しようとする気持ちがなによりも重要なのです。
お申し込み方法
右のお申込みフォームからご予約ください。
当山の法要行事ならびに予約状況によりお受けできない場合があります。詳しくはお問い合わせください。
受付時間9:00~16:00(研修・教育旅行等でこの時間以外での参加ご希望の場合は、お問い合わせください。)
お問い合わせ
天台寺門宗 総本山 三井寺(園城寺)
住 所 : 滋賀県大津市園城寺町246
電 話 : 077 - 522 - 2238
※体験コースは事前予約制となっています。 ※体験コース料金の他に、入山料、駐車料が別途必要となります。 ※ご希望の方には僧侶による仏教や三井寺に関するお話をさせていただきます。