春の摘み草を料理する
様々な野草が芽吹き、いっせいに春を謳歌する季節。
野にさりげなく自生する草花の、野趣に富む料理を紹介していただく。
つくしの白あえ
まず、つくしの白あえ。摘んできたつくしを水洗いし、沸騰させた鍋でサッと茹でる。その時塩を少々入れる。
前日からおもしで水切りした木綿豆腐三分の一丁をすり鉢で擦る。
次に白みそ、砂糖、少々の酢を入れ、再度すり鉢でよく擦る。
好みによって当り胡麻かカラシを加えると、より風味が増す。
最後に、茹で上がったつくしを加え、形が崩れないように注意してかき混ぜる。
口の中に春の息吹きがいっぱい広がり、酒のあてなどに適した素朴な味が楽しめる。
1. つくしを水洗いする |
2. 熱湯で茹でる |
3. 豆腐をすり鉢で擦る |
4. 味噌、砂糖、酢を入れる。 |
5. つくしを入れ、かき混ぜる。 |
タンポポの根のきんぴら
まだ蕾のつかない若いタンポポを探す。深く地中に根を張っているから注意深く根を引き抜く。
後で、葉の部分も天ぷらに使用するので、気をつけて掘り起こす。根は土を落とし、よく水洗いし、皮をむく。
適当な長さに切り揃え、千切りにする。
同量のニンジンも千切りし、サラダ油をひいた鍋で一緒に炒める。
ダシの素、砂糖、醤油を入れフタをして強火で煮る。最後にツヤを出すため少々酒を入れる。
若いタンポポの根は牛蒡よりも柔らかく、味も染み込み易い。
お客さまのおもてなしに喜ばれる一品になること請合い。
1. タンポポの根を洗い、 皮をきれいにむく |
2. 千切りしたニンジンと タンポポの根 |
3. 油をひいた鍋で炒め、 強火で煮込む |
変わり天ぷら二品
まず、先ほど使ったタンポポの葉の天ぷら。まだ花のつかない若いタンポポの葉を水で洗い、
よく水分を拭きとる。小麦粉は水でかなりゆるめに溶き、片面のみにサッとつけ、百八十度の油でカラッと揚げる。
次に同じく人参葉の天ぷら。市販されている人参葉でもよいが、
今の時期知り合いの農家などに頼んで、収穫前の間引き菜をいただくのもいいだろう。
作り方はタンポポの葉と同様、ゆるめの小麦粉に少量の葉をつけ、カラッと揚げるのがコツ。
どちらも天ぷら料理のメインにはならないが、春の野の息吹きを感じさせる一品です。
1. タンポポの葉、人参葉とも 水洗いする |
2. 薄めにといた小麦粉を サッと付ける |
3. 散らないように 手早く揚げる |
完成 |
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