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無花果(いちじく)の天ぷら


左から、小芋の擦り黒胡麻かけ、いちじくの天ぷら、とろろ豆腐、
色あいもあざやかな逸品ぞろい。





無花果(いちじく)の天ぷら

無花果のへたを取り皮をむき、小麦粉をまぶしておく。 次に小麦粉を氷水で溶いた液に、無花果を転がすようにして衣をつける。 天麩羅鍋に油を入れ、約百八十度の温度で揚げる。 まんべんなく火が通るように転がし狐色なるまで揚げる。 揚がった無花果を小鉢に取り、大根おろし、擦った生姜、細く切った柚子をのせる。 小鉢に盛った無花果の周りから温かいダシ汁をかける。
つぶつぶが舌に心地よい。デザートという感じでいただいたが、さにあらず。 立派なおかずとして食卓に並ぶこと請け合いの逸品である。


1. ていねいに皮をむく

2. 小麦粉にまぶす

3. 衣をつける


4. こんがり揚げる

5. 大根おろし、生姜、
ゆずをのせ
ダシ汁をかける


小芋の擦り黒胡麻かけ

皮をむいた小芋は塩水に浸けておく。そうすると変色することがない。 鍋の中にカップ半杯の薄口醤油と同量の酒と水を入れ、小芋を入れ柔らかくなるまで煮込む。 艷を出すため味醂を少々加え、小芋の形が崩れないように注意しながら煮込む。 次に黒胡麻に、味醂、濃口醤油を少量加え、すり鉢で擦る。 胡麻の形がなくなり、ペースト状になるまで時間をかけてよく擦る。 耳たぶより少し柔らかめになったら出来上がり。 小皿に小芋を盛り、黒胡麻あんをかける。小芋のほくほく感と、口中に広がる胡麻の香りが箸を進める。


1. 小芋を塩水に浸けておく

2. 水洗いし

3. 鍋で煮込む

4. 黒胡麻を擦る


小芋の擦り黒胡麻かけの出来上り


とろろ豆腐

秋口の長芋はアクが少なく、色変わりすることも少ない。最初に中くらいの山芋を用意し皮をむく。 おろし金で擦りおろし、冷暗所に置いておく。別の鍋に寒天二分の一を水に浸し、暖める。 ゼラチン十グラムと卵白を入れ、泡立て器でよくかき交ぜる。そこに、擦りおろした山芋を流し込む。 この時目の荒い漉し器で、山芋の繊維を取り除くようにして流し込むと、目の細かいとろろ豆腐が出来上がる。 塩、うま味調味料で味を整え、流し箱に入れ、季節感を演出すべく、もみじの葉など浮かべ、一晩冷蔵庫へ。 固まった所で切り分け、わさび醤油でいただく。山芋のとろとろ感と、後に残るシャキッとした舌ざわりが絶妙な一品である。


1. 山芋を擦る

2. 寒天とゼラチン

3. 卵白を加える


4. こし器で流し込む

5. 流し箱に入れる

6. とろろ豆腐の
出来上り

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