お正月料理といえば、数の子、海老、昆布巻、黒豆…。定番の料理が重箱に並びます。ご馳走も三日もすれば、飽きてくる。そんな時、あっさりしたものなどが欲しくなります。今回は、お正月中でもすぐにでき、お客様に喜んでいただける、おめでたい料理二品を紹介していただきます。
新春おめでた料理二種
紅白蓮根
蓮根の皮をていねいに剥き、アクを抜くため、薄めた酢水に一晩漬けておく。アク抜きした蓮根を水洗いし、一節の片側を切り取り、その穴に小豆を十粒程度入れる。あまり沢山入れると、小豆が膨らんで形が崩れる。すべての穴に小豆を入れ終わったら、ガーゼと輪ゴムで小豆が出ないようにおおう。 ダシ昆布を入れた鍋に水を入れ、ひと煮立ちしたら、蓮根を入れる。鍋にふたをせずに、中火で二時間ほどダシ汁を注ぎ足しながら煮込む。箸が突き刺さるていどの固さで味付ける。蓮根の白さを保つために、白ダシ醤油と酒で薄っすらと味付し、さめてから5ミリ程度に切り分け、器に盛る。 蓮根の白さと、穴から見える紅色の小豆の色合い。その新鮮な驚きは、お客様の歓心を呼ぶこと請け合いである。
1. 皮を剥いた蓮根の
片方だけ切る。 |
2. 穴に小豆を入れる |
3. 小豆が出ないように、
ガーゼでおおう |
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4. 2時間ほどだし汁で煮、
白くち醤油で味付ける |
5. 切り口に小豆が
顔を出す |
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三井あかり
次に、これもおめでたい席で喜ばれる一品。山芋の皮を剥き適当な大きさに切り、蒸し器に入れて柔らかくなるまで蒸す。ボールに移し変え、ていねいに、すりこ木でつぶす。打ち粉を振りかけ、さらによくかき混ぜる。それを、赤ちゃんの握りこぶしほどの大きさに丸めておく。 次に、梅干を数粒用意する。小さな鍋に、梅干が浸るほど水を入れ、大さじ3杯の砂糖と酒少々入れた鍋で梅干を煮る。自家製梅干の甘露煮が出来上がる。梅干の種を取り除き、よくほぐして、先ほどの丸めた山芋の中に入れる。形を整えながら、蒸し器に入れ、さらに十分ほど蒸す。蒸しあがったら、器に盛り、冷めてから包丁で真ん中から、切れ目を入れる。色鮮やかな梅干の紅と、それを包む山芋の白の取り合わせが絶妙である。
1. 山芋の皮を剥く |
2. 蒸し器にかけて蒸す |
3. すりこ木で擦り、味付ける |
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4. 梅干の甘露煮を
真ん中に入れる |
5. 再度蒸し器にいれて蒸す |
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