昨年の春に摘んだ土筆を使う。長吏夫人慶子さんは、昨年摘んだ土筆を袴をとり、熱湯で茹で、薄い塩で漬け、保存食としてビンに入れ、冷暗所に保存されている。まず土筆を必要量取り出し、軽く塩抜きし、次に木綿豆腐をすり鉢でする。よく摺れたら白味噌と砂糖、酒を加え、さらに摺り、そして味を整える。 次によく摺れたその豆腐を皿に盛り、先ほどの土筆を和える。さらに皮が付いたままのきゅうりをよく洗い、おろし器でその上にちらし、飾り付ける。豆腐の白、つくしの茶、それを際立たせる緑色…。食欲をそそる一品である。
1.塩抜きした土筆を用意する
春先出まわる三度豆を用意する。先端のツルを処理し、水洗いする。次にあぶらげの三方を切り、一枚になるようにまな板の上に広げる。別の器に小麦粉用意する、それに日本酒を少々入れ、よく溶く。 広げたあぶらげの上に、溶いた小麦粉をひろげ、三度豆を適当な間隔で置き、さらに巻き込む。巻き寿司を作る要領で形を整えて巻き上げる。 つぎにフライパンに油を敷き、軽く火を通し、一口大に切り分け、出し汁に醤油、味醂を加え、味がにじむまで煮る。付け合せに三度豆を蓮根の穴に入れた、変わり蓮根も一緒に煮る。
1処理した三度豆を用意する