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「声明」とは現在では仏教儀式に用いられる美しい調べを持つ宗教讃歌、
とくに声楽曲のことをいいますが、本来はインドのサンスクリット語を
語源に持つ漢訳語です。
仏教伝来と共に中国、朝鮮を経て伝わり、奈良朝に入ると遣唐使
の派遣に伴い唐代の仏教が直接に伝えられることにより仏教儀式もしだいに整い、
法会に際して盛んに奉修されるようになったものと考えられています。
三井寺の声明は、天台声明の中でも寺流(寺門流)と呼ばれています。
古来より、寺門流の声明には優れた特色のあることを強調して伝承したようで、
それを端的にあらわすことばとして「叡山のねむり節、三井の怒り節」と
いい伝えています。
この寺流の「怒り節」は、いわゆる「アタリ」の部分に特色があるといわれ、
「波濤が巖にあたり砕け、その波は再び勢を得て大海にひく如く」と教えられています。
それでは三井寺の声明の一部をお聴き下さい。
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