|
|||
|
茅の輪くぐり 「ぼんのこへんのこ」祭りの茅の輪渡御 ぼんのこ へんのこ さーくえもんの なーすびやーい
そう囃(はや)しながら氏子の子どもたちは、大きな茅(ち)の輪を担いで、松尾神社(甲西町平松)から御旅所までを巡り歩く。七月三十一日、「ぼんのこへんのこ」祭り。
茅の輪は直径二メートル余り。笹竹を束ねて、荒縄で縛ったものである。その先に御幣一本と、ナス三個を串刺しにしたものを取り付け、間に六〇センチほどの、真っ黒な木製の男根をブラ下げている。 「夏越しの祓(なごしのはらえ)」である(ぼんのこへんのこ祭りの場合、あわせて、いまは田の神になった山の神に五穀豊穣を祈る、オコナイの意味合いも持つ)。 毎月の最初の日、一日を朔日(さくじつ)、最終日、三十日を晦日(みそか)と呼ぶが、六月の晦日は一年の半分が終わる日に当たるから、禊(みそ)ぎや祓えを行なって身を浄め、後半の残り半分の日々に備えた。
・「いのりの原景」に戻る ・「連載」に戻る |