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百人の村
まだ眼帯がとれていなかった私に、ゆっくりと読み聞かせてくれる受話器の向こうからとどいた記事は
人類が今直面している深刻な内容が報告されていた。「人類統計を盛り込んで、全世界を百人の住む村として縮小すると、
五十七人のアジア人、二十一人のヨーロッパ人、十四人の南北アメリカ人と八人のアフリカ人。
男性四十八人、女性五十二人。世界の富の五十九%を六人が所有し、八十人が標準以下での居住環境。
七十人が識字率ゼロ。五十人が栄養失調に苦しみ、一人が生まれ、一人が瀕死の状態。
大学進学者は一人のみ。コンピューター所有者も一人」。
以上の資料と十一項目のメッセージは、アメリカの中学校教師が生徒達の国際的視野を広め、
平和と豊かさの本質を問い直し、感謝と奉仕の実践を呼びかけたもの。
誰も皆同じこの地球(ほし)に住む村人。
支え合いつつ地球の現状に関心を深めた生活を心がけねば真の平和は実現しない。
今一度教師の数あるメッセージの中の一文をかみしめたい。
「もし銀行に預金があり、財布にお金があり、家の中にも小銭の入ったものがあれば、
あなたは世界の中でもっとも裕福な上位八人の内の一人です」。
遊心庵主・岡部善惠
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