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![]() 梵音具(五) ![]()
前号で梵音具は最終回としますと書きましたら、鈴は梵音具ではないのですかというご質問をいただきました。鈴は「すず」ではなく「れい」のことで、密教法具としての金剛鈴です。言われてみれば確かに、金剛鈴は密教行者が加持祈祷を行う際、オンバサラケンダウンの真言を唱え、左手に鈴を持ち、振鈴をして音を発し、諸尊を驚覚して歓喜せしめ、供養するための法具で、音が出る訳ですから、梵音具のひとつと言ってもいいかと思います。
![]() ![]() 仏像や仏画で金剛鈴を持物としている諸尊には、千手観音菩薩、普賢延命菩薩、金剛夜叉明王、愛染明王等があります。 宗祖・智証大師円珍も唐から五鈷鈴を請来していることが目録により判りますが、残念ながら遺品は伝来しておりません。しかし、空海が請来した五鈷鈴(国宝・唐時代、東寺所蔵)や厳島神社所蔵の五鈷鈴(国宝・鎌倉時代)など優品がたくさん伝来しております。(梅村敏明) ![]() ・「仏教豆百科」一覧に戻る ・「教義の紹介」一覧に戻る ![]() | ![]() |
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