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二求 前々号と前号では観音経に説かれています功徳として、七難を免れるためには南無観世音菩薩とその御名を「一心称名」することによって災いから難を免れることができるというお話と、淫欲・瞋恚・愚癡の三毒から我が身を遠ざける方法として観世音菩薩を心に念じる、つまり「常念恭敬」が肝要であるというお話をいたしました。続いて観音経に説かれています第三の功徳、二求について見ていきましょう。同じく経文を見てみますと、 若有女人 設欲求男 礼拝供養 観世音菩薩 便生福徳智慧之男 設欲求女 便生端正有相之女 宿殖徳本衆人愛敬 (若し女人ありて、設し男を求めんと欲して、観世音菩薩を供養せば、便ち福徳・智慧の男を生まん。設し女を求めんと欲せば、便ち端正有相の女の、宿、徳本を殖えしをもて衆人に愛敬せらるるを生まん(『法華経』岩波文庫)。 女性が男の子が授かりたいと願って観世音菩薩を礼拝供養したならば、福徳、智慧をそなえた男子が、また、女の子が授かりたいと願って観世音菩薩を礼拝供養したならば、容姿端麗でしかも前世からの徳を積んだ果報として、人々から敬愛される女子を産むことができると説かれています。 子供を産もうとする女性ならば、男の子であれば福徳、智慧を兼ね備え、女の子であれば容姿端麗で誰からも敬愛される女の子であってほしいと願うのは当然のことでしょう。しかし、それには観世音菩薩を「礼拝供養」することが大事だということです。 先日、朝日新聞「声の欄」に次のような記事が掲載されました。投稿されたのは山口県防府市の河村京子さん53歳です。
京子さんはウイットに富み、愛嬌もお有りなので大丈夫です。「ゴーゴー、京子さん」。 (梅村敏明) ・「仏教豆百科」一覧に戻る ・「教義の紹介」一覧に戻る |