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青い眼をした仏さま 先日、フランス人の男女グループ二十名が座禅を体験に来られました。フランスでも日本食や禅をはじめアニメや漫画が流行っていると聞いています。 そこで、その動機を聞いてみると、日本文化に親しみや興味を持っており、是非ともお寺で座禅を体験したかったということでした。 彼らは、畳に座るという習慣がないので、正座や胡坐で座ることが難しいらしく、座ろうとすると背筋の通らない変な座り方になってしまいます。中には背中からひっくり返ってしまう男性もいるほどでした。失敗しても明るい彼らは、座ることに一生懸命に取り組み、慣れてくると半跏趺坐でも座れるようになりました。最後には、畳に座れることに喜び、座禅をして日本仏教の一端に触れることができたと、私に握手を求めるほど感謝して帰って行かれました。 私が日頃の忙しさに忘れかけていた、何気ないことに喜びを見いだす感性や心のままに表現することを思い出させてくれました。まるで仏様が「心の眼を開き研ぎ澄ませなさい」と言われているように思えたのです。このことに気付かせてくれた外国の人達は、私にとってまさに青い眼をした仏さまでした。 小林慶吾 ・「法の華」一覧に戻る ・「教義の紹介」に戻る |