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煎茶交流会 茶具敷の上に並べられた、小さなお道具を拝見した時、何か浮立つ様な心を感じ、お茶の美味しさに驚きました。毎日の生活の中で、お茶を欠かした事はありませんが、お稽古で頂くお茶の味と、余りの違いに「何故かしら」と不思議に思っておりましたが、お稽古の時の緊張感とお湯加減・葉の量・急須の中で葉が開く間など、家で無雑作に入れるお茶とは違い、一連の流れる様な作法に神経を集中し、最後の一滴まで心がこもっているからでしょう。まさに心の姿が、一碗の中に凝縮されていると思います。
先日、デイサービスの新年会で、煎茶会を依頼され、大福茶点前をさせて頂きました。車椅子の人や、ご自分で茶碗を持つ事も出来ない人がおられ、点出しで梅や昆布が咽につかえないかと、細かく刻んで出させてもらいました。「大福茶は初めてよ」と大変喜んで下さいました。一服のお茶が会話を弾ませ、人と人とのふれあいの大切さを痛感いたしました。 稽古の折、お点前と共にお心を学びますが、三井古流煎茶道の教えを理解し豊かな心になれる様、精進して参りたいと思います。 三井古流煎茶道 大津分会 猪塚敏子
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