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月に想う 今年の満月は、ことさら美しく感じられます。 百人一首の名歌「月見れば千々に物こそ悲しけれわが身一つの秋にはあらねど」ではないですが、月を見上げていると様々な思いが浮かんできます。 いつの世も争いは止むことはなく、いまも地球上のどこかで悲惨な戦争が続いています。現在の日本も、大きな紛争に巻き込まれていないことだけは、たいへん幸せなことだと思われます。 初代宗匠の野井其水先生にお出会いしてからはや 五十余年の歳月が流れました。「いまの日本はこのままではいけない。これからの日本を背負っていく若者を育てる若いお母さんや将来お母さんになる娘さんたちを導いていかねばとの思いで私はやっている。そのための三井古流煎茶道でなくてはならない」と、あの張りのお声が、若かった私の心の奥に響きました。先生のあの凜としたお姿を思い出しつつ、私たちは、この世に生を享けたときから、かけがえのない地球を守っていくために一人一人が何らかの責任を責任を負っているのではないか、との思いを今更ながら痛感しています。
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