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和を以て貴しとなす 春のお茶会を控えた三月二十二日、慶園宗匠が九十七歳の長寿を全うされました。言葉では言い尽くせないご教示をいただいてきた方を失った悲しみは今も癒えることはあるません。 宗匠は、いつお会いしてもニコニコと私たちの話を聞いて下さり、つねに口にされていたのが、聖徳太子のお言葉「和を以て貴しとなす」でした。 ひとつひとつのお点前では、そのお心を学んでまいりましたが、つきつめますと、やはりこの言葉にすべてが尽くされていると実感しています。 三井古流に入門し、服部先生から手ほどきを受けてはや四十年。いまでも物事を考えるとき、知らず知らず自分中心に考えていることがあります。これからも宗匠の笑顔を忘れることなく、その教えを引き継げるよう努めていきたいと思っています。
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