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息の垢(さび)
釈尊は苦悩の元となる貪り、瞋恚(いかり)、道理に暗い愚痴(おろか)の三毒を
大安槃守意経の中で弟子達に「息に垢あらば息すれど息を得ず、息の垢その最劇は三毒」と説き、
霊山説法では「外から飛びくる毒矢より心の内に飛び交う恐ろしき三つの毒矢を防ぐべし」とも。
釈尊の呼吸法の著者、村木弘昌医学博士は生前よく経典の息の垢にふれ、
心の乱れは呼吸量の減少を招く為、三毒を離れて意識呼吸をと勧められていた。
人の世の苦の種は各々異なるもののすべては因縁により生じ滅する道理を納め得ず大方は我見、
我執の網に絡まれ煩い悩む。守られ通しの得難い一生、佛智を仰ぎ、執着の縺れを解きほぐし、
せめて末期の一息は感謝いっぱいの人間卒業を果したい。
風の行方を問うなかれ 散りゆく花を追うなかれ すべてはサラサラ流れゆく 水の如くにあらんかな 坂村真民詩集より
遊心庵主・岡部善恵
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