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三つの真理(七猿歌より)

仏陀は、種々の因縁が和合して成り立っている一切のものはみな移り変る性質があり、必ず生起と滅盡があると説かれている。

 筑波大学名誉教授・三枝充悳博士訳注、龍樹菩薩の『中論・四諦品第二十四』に「衆因縁生法、我れ即ち是れ空と説く。何となれば、衆縁具足し、和合して而して物は生ず。是の物は衆因縁に属するが故に自性なし。自性なきが故に空なり。空も亦た復た空なり。但だ衆生を引導せんが為の故に、仮名をもって説く。有と無との二辺を離るるが故に名づけて中道となす」と。

 仏陀から後の十三祖にあたられるという龍樹菩薩の教法は、恵文禅師から恵思禅師へ、恵思禅師より天台大師へと伝承され、天台大師に至って諸法実相の真理を覚る為の独自の教理が打ちたてられた。

 因縁により生じた相をあるがままに観る理法には三種の解訳がなされる。一切空の理に基づく空諦(真諦、無諦)。空ではあっても仮の相の存在も真理とした仮諦(俗諦、有諦)。空と仮、この二諦のいずれにも片よらず、いずれをも真理とした中道諦の三諦が欠けることなく融けあったところに、全ての真実の相があると。以下次号へ続く
遊心庵主・岡部善惠




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