|
グリーン・コンシューマー 山の木は 綺麗な水の 水袋 木を切ったなら 植えて返せよ この教訓は、奥比叡山の麓、仰木の村に伝わる辛い経験から生まれた智恵の言葉。上下水道が完備した現在では、もう知る人も少なくなってしまった。 当時村では必要に迫られ、村が管理する山の木を合議の上で伐採した処、多くの井戸水が干上がり、水位も下がり、水が濁るなどの有り様となり、不自由な生活を余儀なくされたという。 この経緯を知り得た折、未来を担う子供達の環境問題の資料として一人でも多くの子が「命の水と樹木」の密接なつながりを、後の世につなげて欲しいと機会ある毎に語りかけてきた。 平成八年、庵での環境講座で示された二十年後の予測では、此度の北九州市を始め広島。松江。兵庫。岐阜可児町等の局地的豪雨にみる災害と同じ状況がのべられていた。立木ごとの地滑り。大規模な崖崩れ。河川の氾濫。家屋の倒壊。広範囲の農作物被害。この深刻な状態は確実に予測をはるかに上回る速さでせまっている。加えて近海の生態系の乱れによる漁獲量の減少までも。 (以下次号へ続く)
遊心庵主・岡部善惠 << グリーン・コンシューマー |グリーン・コンシューマー >>
・「法の華」一覧に戻る ・「教義の紹介」に戻る |