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父とのわかれ 二十年あまり病に伏せていた父が九十二歳を一期として阿弥陀様のもとへ旅立ちました。長年の闘病にも関わらず、その顔は穏やかで、かすかに微笑を浮かべた安らかなものでした。母とともに看護や介護に明け暮れた日々でしたが、充実した時を過ごせた事は幸せだったと思います。これもひとえに支えてくれた家族・周りの人達、それにもまして私の心の糧を得させていただいた三井古流煎茶道のお心のお陰と感謝しております。
ほっとするのも束の間、看護疲れからか今は母が入院中です。一時は病状が悪化し、心配した時期もありましたが、一日一日快復の兆しが見え始め、毎日母の顔を見に行く事も楽しみとなってきました。また、一緒に過ごせる日を心待ちにしています。 慌ただしい生活でも、心穏やかに過ごすことができたのは、三十年余り続けてきた三井古流のお煎茶の教えのお陰だと思います。心の支えであるお煎茶をいつまでも楽しく続けられますよう願っております。そして三井古流のお心「且聞道 夕死可」の気持ちでこれからも生きて行こうと思っております。 三井古流煎茶道洛生支部 藤本 秀子 << 寂 静 照 明 | 新たにお茶の心求めて >>
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