|
ともに歩む道 久しぶりに煎茶クラブに顔を見せてくれた人が二人います。「お点前をしてみたら」と言うと「出来るかしら」と言いながら茶具敷の前に座りました。お点前が始まると二十数年前に習った通りに作法が出来て、お茶も美味しく入りました。「少し自分を褒めてあげようかな」と本人もびっくりしたようです。二週間後にも同じ様な事があり、二人ともしっかりと体が記憶していたのです。その場にいた人達も“すばらしい”と大喜びで、お互いに教えること学ぶことに熱心だった当時を懐かしく思い出しました。 このお稽古場は、亡くなられた先生の後を引き継ぎ、一緒に勉強しよう、ともに道を歩いて行こうと始めた教室でした。作法はもちろんのこと、一つ一つのお点前の“こころ”も充分に伝えられているのかいつも思い直しています。それでも、時々顔を見せてくれる人、復活して頑張っている人、長い間そばにいてくれる人など多くの人に助けられ、続けることの難しさ大切さ、その中にある喜びのありがたさを感じながらお稽古をしている今日です。そして今も一緒に歩んでいます。 三井古流煎茶道 大津分会 岡田 明壷 ・「喫茶得道」一覧に戻る ・「教義の紹介」に戻る |