三尾明神は長等山の地主神として当寺が建立される以前から鎮座されていたといわれています。
智証大師の教法を守護すべく大師の入山を待ち望んでおられたと古記は伝えています。
勧学院から山に向かう道を進むと、やがて上三尾社の跡地と普賢堂(三尾明神の本地堂)が見えてきます。
正面の石段の左脇には、桧の大木に寄り添うように三尾影向石と呼ばれる一磐石があり、
井桁に組んだ切石によって囲まれています。
この石は聖なる磐座として、三尾明神が来臨するときは必ずこの石に座したと伝えられています。
また、古来よりこの辺りを琴尾谷と呼び、昔、この谷を流れる清流に天人が舞い降り、
琴や笛を奏で舞戯、歌詠し神を慰めたといわれています。
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