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お茶を通して心に残ること 昨年十一月一日、三井寺の開祖智証大師円珍様が
入唐求法され、ご帰朝されてから一一五〇年の節目
の年に当たり、これを記念して「国宝三井寺展」が
NHK・毎日新聞社と開催館主催で大阪・東京・福
岡で行われ、私は大阪市立美術館へ連れて行って頂
きました。そこには貴重な仏像、仏画、文書、襖絵
など、観るもの全てその素晴らしさに感動させられ
ました。記念講演では「三井寺の信仰と歴史」につ
いてのお話しもお聞きし、お茶を通してこの機会に
巡り会えた事に感謝致しております。時代は変わろ
うとも大切に守られながら、次世代に引き継がれて
いくというお茶の心「松風点前」を心に刻み込んだ
一日でもありました。この感動の気持ちを「誰かに
伝えたい!」と、東京にいる妹達にも連絡したとこ
ろ、数人と東京会場のサントリー美術館へ足を運び、
やはり私と同じく感動し、三井寺とご縁のある私を
本当に羨ましいと話しておりました。
毎年お煎茶の夏期研修に「止観」(座禅のこと) があります。僅か二十分程の時間ですが、心のスス 払いと言われるように、本当に心が洗われた感じが 致します。是非皆様も参加してみては如何でしょう か。三井寺の行事も数々ありますが、できるだけ参 加してその思いを心の片隅に積み重ねながら、これ からもお茶の心を日々大切に、そして健康で末永く 精進していくことができれば、私にとって本当に幸 せな日々です。 三井古流煎茶道愛媛分会 源 悦子 ・「喫茶得道」一覧に戻る ・「教義の紹介」に戻る |